国内で開催されるITFジュニア大会、「リポビタン国際ジュニア in 久留米 Supported by KIMIKO DATE×YONEX PROJECT」の本戦が、3月8日(水)にスタートしました。今大会は、グランドスラムジュニア出場を目指す選手を育成するプロジェクト「伊達公子×YONEX PROJECT」の活動の一つであり、久留米、岐阜、愛媛と続く大会の皮切りとなります。
この日、行われたのは男女シングルス1回戦の計32試合。暖かい春の風が吹く中、選手たちは熱戦を繰り広げました。
大会は、グランドスラムジュニア出場に必要な、ITFポイントを得ることができます。ジュニアカテゴリーにおいては、国内でポイントを得られることは、経済的な観点からも重要です。日本のジュニアたちのテニス環境が、少しでも良くなること、そしてそのチャンスを生かして世界へ羽ばたいてほしいという伊達の思いが、開催の背景にあります。
大会初日、男子は岐阜大会で優勝経験のある第1シード木村一翔(関西高校)が、土海悠太(境港ジュニア)にファイナルセット・タイブレークで敗退する波乱の幕開けとなりました。
土海は、4月から関西高校に進学予定となっており、先輩となる木村に対する勝利に、「一緒に練習していただくこともあり、強いのはわかっていました。今日はできることを全力でやろうと思って戦いました」と失うもののない強さで向かった結果だと言います。また、次戦以降に関しては「1回戦勝ったからといって、2回戦も勝てる保証はありません。これに満足せず、次の試合も自分の力を発揮できるよう、頑張りたいです」と謙虚に語りました。
女子は、第1シードの市岡梓奈(グリーンテニスクラブ)」が阿部千春(丸亀テニスクラブ)と対戦し、6-2 6-1のストレートで勝利しました。
試合後、市岡は「初戦ということで、ずっと緊張していたので、無事勝てて良かったです。数少ないITF大会なので、自分が練習してきたプレーで優勝することを目指したいです」と意気込みを述べました。
大会ゼネラルプロデューサーの伊達は、「この大会は、ここのレベルにとどまるのではなく、次のステップへ上がるための大会です。年に一度出場する大会ではなく、ここから積み重ねる大切さを知ってほしいと思います」と、1年を通して、このカテゴリーで戦ってほしいと語りました。
昨年も安定した気候のもとに行っており、伊達も「暖かくて、久留米はこの時期、大会に適しています。選手たちもこの良い環境で、しっかり戦ってほしいです」と言います。
2年目を迎えた今大会、3月12日(日)に男女シングルス、ダブルスの決勝が行われる予定です。