「リポビタン国際ジュニア in 愛媛 Supported by KIMIKO DATE×YONEX PROJECT(リポビタン国際ジュニア愛媛)」(2024年11月25日(月)~12月1日(日)/愛媛県総合運動公園テニスコート)は、国内外のジュニア選手たちが熱戦を繰り広げ、1日に男女シングルス、ダブルス決勝を行い、無事閉幕しました。
大会期間中は連日雨や雹による試合スケジュールの変更や試合方式の調整が余儀なくされましたが、多くの方々のご協力により、無事に全試合が終了しました。また、どのような状況になっても全力を尽くす選手たちの真剣な姿が見られた1週間となりました。
■男子シングルス
優勝:天野雄太選手(ITM TEAM)写真左
準優勝:小林兼輔選手(桜田倶楽部)写真右
予選から決勝へ勝ち上がった天野選手は、「身長が伸びて良くなってきた」というサーブと、持ち味であるフォアハンドのスピードあるショットで第4シードの小林選手を6-1 5-1まで追い詰めました。そこからミスせず粘りを見せた小林選手に5-4まで迫られた場面では、「早く決めようという気持ちが強くなり先にミスをしていたのですが、エンドチェンジの時にもう少し落ち着いていこうと考えました」と、集中力を上げ、6-4でITFジュニア初優勝を飾りました。
天野雄太選手
「ITFはずっと手こずっていたので、すごくうれしいです。優勝できるとは思っていませんでしたが、予選から全てタフな試合だったので、それを勝ち切れて自信になりました。岐阜も優勝できるように頑張りたい」と語りました。森田あゆみ、丸山淳一両コーチのもとで学んでいることによって、(こちら問題あればトル)メンタル面も含め、テニスが全体的に良くなってきたという天野選手の今後に注目が高まります。
小林兼輔選手
■女子シングルス
優勝:北岡美空選手(C’s RACQUET CLUB)写真右
準優勝:吉田理世選手(松蔭兵庫)写真左
女子シングルスは、弊社と伊達が取り組む女子トップジュニア育成プログラム「リポビタン Presents伊達公子×YONEX PROJECT」の3期生である、第1シードの北岡美空選手と、第2シードの吉田理世選手の対戦となりました。
第1セットはお互い引かないラリー戦を繰り広げ、タイブレークへ突入。北岡選手はゲームカウント5-4、そしてタイブレークも含め5本セットポイントを握りましたが、「粘っていたところを攻め込まれました」と、6-7(6)でこのセットを失います。
第2セットも「相手はショットに自信を持って打ってきた」1-4と流れが傾く中、「もっと我慢もしていかないと」と一本多く返すことに集中した北岡選手が6-4で奪い、ファイナルセットへ持ち込みます。
吉田選手は足の故障を抱えており、この後、メディカルタイムアウトで治療を受けてプレーを続行しましたが、北岡選手が3-0リードしたところでプレー続行が不可能となり、リタイヤしました。
大会を通して先にリードするにもかかわらず、追いつかれる場面が多くあった北岡選手は、「無理して先にミスをしてしまう」ところを反省します。しかしその後のダブルスでは相手にマッチポイントを握られながらも挽回して単複2冠を納めました。
「単複取れたのは率直にうれしいです」と、最終日の2試合を終え、ホッとした笑顔を見せました。
北岡美空選手
「自分から攻めつつ、ボールをコートに入れないと、相手が強くなればなるほど苦しくなる。と伊達さんからもアドバイスを受けました。岐阜ではそういうところをもっと良くしていきたいです」
天候により、1日3試合をこなす日もあった北岡選手ですが、ハードな1週間を乗り切ったことは、大きな成長へとつながるでしょう。
吉田理世選手
男子ダブルスの決勝は、第4シードの丸山楓湊選手(CSAT)&中富奏太選手(星田TC)が、第2シードを破って勝ち上がってきた片岡龍亮選手(三重グリーンTC)&中本莉空選手(JACテニスパーク炭山)のマッチポイントをしのいで4-6、7-6(1)、[10-8]で優勝を果たしました。
女子ダブルスは、北岡美空選手&西川桃絆(PDT)が、第2シードの菊池りあ選手(あじさいMTCアカデミー)&吉田青生選手(MAT前橋テニスアカデミー)に4-6、6-4、[12-10]で逆転勝利を収めました。
男子左から片岡選手、中本選手、中富選手、丸山選手 伊達さん、女子左から西川選手、北岡選手、吉田選手、菊池選手
5年目の愛媛大会を終え、大会ゼネラルプロデューサーの伊達公子さんは、「大会を続けてきて、この大会が13歳から出られるということ、そして13〜15歳くらいの選手たちが中心となってきたという変化の現れが感じられました。実際、男子優勝の天野選手、女子の北岡選手ともに中学生ということで、本来私たちが目指している目的に、選手たちが結果として応えてくれたことにも満足しています。ですが、13歳の選手がいきなりこの大会を知り、自分にもその条件があることに目を向けるのはごく稀だと思うので、日本各地の指導者の方たちが、勝てなくても、来年、その次の年のために選手を出していくことに目を向けるということはもっともっと必要かと思います」と大会を総括しました。
また「今回天野選手は、予選から決勝まで勝ち抜いたのは素晴らしいと思いますし、発展途上の部分はありつつも、スピードという点では期待できるところを感じさせてくれました。北岡選手は、1日3試合戦う日や、決勝も単複2試合を戦って優勝ということは、自信につながることは間違いないと思います」と2人にエールを送りました。
女子左から吉田選手、北岡選手、伊達さん、男子左から天野選手、小林選手
本大会は、テニス界の未来を担うジュニア選手たちに世界へ広く目を向けてもらうことを意図しています。「ジュニアの大会は、継続することが大切なのですが、本来求めていたことがしっかりと形になっているのは、愛媛県テニス協会の皆さんがとても協力してくださるおかげです。今回、女子ダブルスで初めて四国の選手が優勝しましたし、こういったところも5年間やってきた成果の一つかと思います」。
大会の開催にはリポビタンをはじめとする協賛各社、そして愛媛県テニス協会、その他多くの方々のご尽力をいただきました。心よりお礼申し上げます。