「リポビタン国際ジュニア in 久留米 Supported by KIMIKO DATE×YONEX PROJECT」閉幕。男子は逸﨑獅王、女子は有馬璃音がITFジュニア初優勝。有馬は単複2冠
「リポビタン国際ジュニア in 久留米 Supported by KIMIKO DATE×YONEX PROJECT」(2024年3月4日(月)~10日(日)/久留米総合スポーツセンター)は、10日に男女シングルス、ダブルス決勝を行い、無事閉幕しました。
男子シングルス、第1シードの逸﨑獅王と第5シードの富澤直人の決勝は、激しいラリー戦が繰り広げられました。どちらのセットも先にリードしたのは富崎でしたが、「第1セットの3-5、第2セットの2-4となった時も、自分のやることはやっていて、凡ミスで取られていることはなかったし、何よりその場面が楽しかった」と逸﨑は前向きに捉えます。一進一退の攻防の中、両セットともに後半4ゲームを連取して7-5、6-4のストレートで優勝を勝ち取りました。
「初めてのITFのタイトルを取れてホッとしました。今大会で優勝できたので、海外遠征でもっとポイントを稼ぎたいです。それまでに今の課題を練習し、さらなる上を目指したいと思います」と、逸崎は力強く語りました。
一方、富澤は「自分がリードした時に相手がプレーの質を上げてきて、流れが悪くなってしまいました」と悔やみつつ、「初めて出場した久留米の大会で、決勝に上がれたことは良かったと思いますが、勝ちきれなかったことで課題も見つかりました」と試合後、すぐに練習を開始しました。
女子シングルスの決勝戦は、第5シード有馬璃音が、第4シード吉田紗良を6-3、4-6、6-3のスコアで下し、ITFジュニア初優勝を収めました。
第1セットを先取した有馬は、第2セットで吉田のフラット系のフォアに苦しめられ、勝負はファイナルセットへ持ち越されました。そこで「相手が攻め切っているところは仕方ないと考えて、スピンやスライスで前後だけでなく、左右にも振った」と相手の面が少しでもズレるように、工夫したと言います。
そのなかでも「相手のセカンドサーブをあえて真ん中に中ロブ気味に返すと、力みやすく、ネットを誘えた」という作戦が奏功し、試合をものにしました。
「もっと高いレベルで戦っていきたいし、今はグランドスラムジュニアを目指しているので、テニスの技術だけでなく、そこで必要なフィジカル、メンタル面をレベルアップしていきたいです」と先を見据えました。
「優勝を目指していたので、負けたことは悔しい」と語る14歳の吉田ですが、威力のあるフラット系ストロークを十分アピールしました。初の決勝進出ということで、今後への期待が高まります。
男子ダブルスの決勝は、第3シードの小林兼輔/戸邉悠真が、ノーシードの逸﨑獅王/永嶋煌を6-3、7-6(1)で破り、優勝を果たしました。
女子ダブルスは、第3シードの有馬璃音/上村睦実が、第1シードの藤井小夏/上野梨咲3-6、7-5、[10-6]に逆転勝利を収めました。有馬は単複2冠となります。ちなみに藤井、上村は、弊社と伊達が取り組む女子トップジュニア育成プログラム「リポビタン Presents伊達公子×YONEX PROJECT」の3期生のメンバーとなります。
3年目の久留米大会を終えた大会ゼネラルプロデューサーの伊達公子は、「今回男女共に初優勝ということで、とてもエネルギッシュにファイトしてくれました。この大会は、世界のトップになりたい、グランドスラムに出場したいということの第1歩であり、ピラミッドでは一番下の大会です。今や、14、15、16歳でもツアーに挑戦している選手は世界的に見れば多くいます。今大会を通して、自分に必要なこと、次にすべきことは何かを考え、意識を高くし、より早くステップアップしていってほしいですし、私たちはそのために大会を継続していくことが大切だと思っています」と語りました。
決勝へ進出した選手たちは、目指しているところとして「グランドスラムジュニア」を挙げます。 さらに「出場するだけでなく、しっかり活躍できる選手になりたい」と話す選手もいました。今大会を学びの場として、さらなる進化に期待します。
なお、今大会はスポンサー各社、並びに久留米市テニス協会をはじめ、多くの方々のご協力のもと、無事に開催することができました。心よりお礼申し上げます。
■男子シングルス決勝
逸崎獅王[1] 7-5 6-4 富澤直人[5]
■男子ダブルス決勝
戸邉悠真/小林兼輔[3] 6-3 7-6(1) 逸崎獅王/永嶋煌
■女子シングルス決勝
有馬璃音[5] 6-3 4-6 6-3 吉田紗良[4]
■女子ダブルス決勝
有馬璃音/上村睦実 [3] 3-6 7-5 [10-6] 藤井小夏/上野梨咲[1]